収穫祭、ハロウィン。

 最近、大阪ミナミのアメリカ村付近に行くことが多い。このアメリカ村は、大阪の若者の街です。先週の週末あたりから、若者達が仮装して騒ぎまわっている。そうか、10月31日の夜はハロウィンなのだ。
 ハロウィンは別に日本人が騒ぐほどの祭りではないのですが、終戦アメリカの進駐軍が日本を占領してから、日本人はアメリカで騒いでいるハロウィンをも受け入れるようになったのだろうか。このハロウィンは、アメリカやヨーロッパでのお祭だから、キリスト教に関係しているのかと思っていたのですが、違っていた。
 紀元前1,500年頃、中央アジアにいた遊牧民族インド・ヨーロッパ語族ケルト人がバチカン半島に進出し、アルプスを越えて、フランスの北西部辺りまで移動し、青銅器時代後期から鉄器時代にかけてハルシュタット文化(紀元前1,200年〜紀元前500年)を築いた。その後、ケルト人はローマ帝国の侵略やゲルマン人の侵略を受け、イギリスのウェールズからスコットランドアイルランドまで移動していった。イングランドでにアングロ・サクソン人が勢力を持つようになり、現在、スコットランド北部とアイルランドに純粋のケルト人が住んでいる。イギリスで暴動を起こしたりしているのが、このケルト人です。
 ケルト人は、もともと中央アジアに住んでいて、ケルト人の暦では10月31日は1年の最後の日なのです。その頃、農作の収穫期が終わるのですね。だから、日本で言えば大晦日に当たるわけです。10月31日の夜が、新年を迎える夜となる訳です。その時に、ケルト人は自然崇拝に基づく死者のお祭と収穫祭をする。これがハロウィンなのですね。だから、キリスト教のお祭でもないし、中秋の名月のようなお月様のお祝いの日でもないのです。
 現在、ハロウィンで仮装したりして、お祭ムードになったのは19世紀後半のアメリカの非宗教的大衆文化からなのです。アメリカで行なっているはろ、10月31日の夜に仮装して、死者を向かいいれるパーティみたいなものなのですね。

Kindle Paperwhite 3G (第5世代)

Kindle Paperwhite 3G (第5世代)